快眠のための知識と智恵
基本は、毎日6時間程度の睡眠を取るのが良い。
人の睡眠には入眠時刻と覚醒時刻とがあって、これを「日の入り」と「日の出」の時刻とするのが生物学的に理想である。 この時刻を狂わせると、睡眠障害が起きる。光を浴びたり、運動したりすると、体内時計がアジャストされ、元の時刻に戻されることが知られている。 本来、ヒトは動物と同じで、目覚めた時に太陽のひかりを浴びて目覚め、日暮れになって太陽が落ちて暗くなって、眠りに入るのが理想である。 まだ、充分に理由が判明していないが、昼の休憩時間に15分程度の昼寝をすると、昼間時に眠くなることが少なく、夜に快眠出来ることが知られている。しかし、15分より長い昼寝は、夜の睡眠に悪影響をする。 昼の時間帯は仕事をして働くのが良い。また、運動して活動するのが良い。 これらの仕事や活動は肉体を疲労させ、寝つきや眠りを良くする。 逆に、これらの活動を行わないと、肉体が疲労しないため、眠りや寝つきが悪くなる。 夜は部屋を暗くする。部屋が明るいと覚醒するために、眠り難い。お風呂は就寝する2時間前に入って置くのが良い。体が暖まっていると覚醒状態となるので眠り難い。 就寝時刻は、午後9時ごろから11時ごろまでの間が理想である。 深夜1時ごろまで起きていると、覚醒が続いているので、寝つきが悪くなる。 また、定期的な三度の食事は体内時計の調整に作用していることが分かって来ている。したがって、バランスよい三度の食事を心掛ける。 体内時計の正確的な刻みには、上記のことは重要なファクターである。 それらのいずれもが正常でないと、体内時計の正確的な刻みに狂いが生じる。 従って、崩れた場合は、眠りが浅くなったり、夜中になんども起きたり、入眠がわるかったり、起きてもすっきりしなかったりする。 その他、体内時計に関しては、薬を飲む最適時刻や、病気が起こりやすい時刻など分かっている。 抗がん剤の効果を挙げるため、ある種の抗がん剤は寝る前に服薬する。このことで抗がん効果が高められる。 また、血圧は朝の2時ごろから急に高くなる(朝方の血圧上昇)ので、午前中の時間帯に脳梗塞や心筋梗塞が起こり易い。 体内時計に関する研究は日進月歩である。 以下の書籍に詳細が記載されている。 堀忠雄著:快適睡眠のすすめ、岩波新書683、2000年7月19日出版、700円 鳥居鎮夫著:体内時計の治し方、ごま書房、1997年7月25日出版、800円 田村康二著:人が病気になっていく魔の時刻の不思議、KAWADE夢新書、1997年9月1日出版、667円 粂和彦著:時間の分子生物学、時計と睡眠の遺伝子、講談社現代新書、2003年10月20日出版、700円 A.L.リーバー著、藤原正彦、藤原美子訳:月の魔力、東京書籍、1996年10月26日出版、1600円 ぺレツ・ラヴィー著、大平裕司訳:20章でさぐる睡眠の不思議、朝日選書594、1998年2月25日出版、1600円 千葉喜彦著:からだの中の夜と昼、中公新書、1996年8月25日出版、680円 追加 私は、各人それぞれに絶対的な睡眠時間があるように思っている。これを知ることが重要である。 その各自の睡眠時間で生活に障害が出なければ、短い睡眠時間であっても問題はないと考える。 一般的に、「深い」睡眠を取ると、体力が大きく回復する。また、「長い」睡眠を取っても、大きな体力の回復がある。 すなわち、睡眠は、その「深さ」と「長さ」の積によって決定されている。 それに、たて軸の「質」が掛け合わさって、三次元の要素で決定されていると感じている。 自身の経験から、「深さ」、「長さ」、「質」の睡眠の三要素を述べた。 これらのどの要素も、各人個別の値があり、これが各人の遺伝的な要因で決定されていると考える。 こうちゃん
by kouchan-life
| 2007-08-22 03:02
| 健康
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